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熟成しょけ de 酎 「熟成古酒」

熟成古酒&熟成しょけ(肴)


残念なニュースがあった。
鹿児島が宮崎に抜かれたという。
本格焼酎の出荷量のことだ。
平成17年6月の統計で麦焼酎の牙城である大分を抜いてから10年間、維持してきたトップの座を明け渡すことになった。
出荷量が減った原因について、ウイスキーなどの消費の伸びと、宮崎県のシェア拡大によるものと県酒造組合は分析している。

宮崎県、中でも都城市にある霧島酒造の飛躍的な伸びは目覚ましい。
数年前から「九州の味とともに」と銘打ち、各地の郷土料理を取り上げたキャンペーンCMを展開している。

初めの頃は「えげつない」と正直思ったものだ。
その理由は「地飲地消」あるいは「地酎地食」にある。
焼酎(地酒)文化は、その地の郷土料理とともに親しみ育まれてきた歴史がそれぞれあるからだ。

旅先で、その地の人情に触れ、その地の料理に舌鼓を打ちながら、地酒を頂き、至福の時を感じたことは誰しも少なからずあるだろう。
喜び勇んで銘酒を土産に買って帰ったとしても、のどごしの違いを感じるときがあるのは、この地飲地消による味わいの差が多分にあるのではないか。
それなのに‥である。


一方で先を越された感も否めない。
食中酒である焼酎にはしょけ(肴)の存在は欠かせないもの。
十人十色の好みの飲み方で楽しめる一方で、しょけの味わいを引き立ててくれる懐の深いのどごしは、まこち便利なお酒。
その特性をアピールするために、狭い地域にとらわれることなく、垣根を越えて他所の旨んまかしょけを引き合いに出したCM戦略はお見事。
そして「霧島=鹿児島」というイメージが後押ししたことも功を奏した結果、飛躍的な伸びにつながったのではないか、と推察する。
若者の酒ばなれなど酒類全体の消費量が落ち込む中、県外のみならず、国外にも需要を掘り起こし、販路拡大を求めようとする時代である。
地酎地食を大事にする一方で、それだけでは厳しい局面にあるという危機感が背景にある。


実は、筆者も芋焼酎の食中酒としての懐の深さ加減、実力の程を知りたくて、また少しでもアピール出来ればと、宮城の石巻~気仙沼をチャリ旅したことがある。

持ち込ませた頂いた焼酎は酒場の店主さんや、隣席のお客さんとの触れあいの潤滑油代わりになったことは言うまでもなく、快く受け入れて頂いた。丸出しのかごっま弁とともに。
新鮮な魚介類を付ける醤油のしょっぱさ加減に慣れない部分もあったが、のどごしの違う3種類の銘柄を準備していたおかげで、しょけに合わせて飲み分けることが出来、結果オーライのよかダイヤメの日々となった。
はるばる担いできた甲斐があったというもの。

そして、この出会いをきっかけに、その後の芋焼酎のリクエストにつながって欲しい思いはあったものの、どこかに心もとない思いはあった。
それは、やはり味覚の違いに起因するものではないだろうか。


話はそれるが、秋田にオープンしたタ○○食堂が苦戦していると聞く。
薄味の料理が、塩分摂取量が多く、濃い味を好む秋田県民の嗜好と合わないことが要因の一つらしい。
「薄味=ヘルシー」という先行したイメージ戦略だけでは通用しなかった恰好。

ところで「妙味必淡」という言葉がある。
「濃処の味わいは常に短く、淡中の趣は独り真なり」
つまり、淡い味わいこそ忘れられない本物の味であるという意味。
素材の味を最大限に活かしたものが淡い味であり、「薄味」とは似て非なるもの。
理想とする言葉だ。

また、数年前に発酵仮面こと農学博士の小泉武夫さんの講演を聴く機会があった。その中で、
「焼酎は世界で一つだけ水でもお湯でも割って飲んでくださいという酒だ。どうぞご自由に!という飲み方をアメリカ人は好む」。
「香りがあって分かりやすい酒である。そして日本の食文化の土台である麹で造っていて健康性があることから焼酎が受ける要素はある」としたうえで、
「アングロサクソン人はバニラ、蜂蜜のように甘い匂いが好みだ。遺伝子がそうなっている。麹菌あるいは酵母の使い方次第で好まれる匂いを造れば、アメリカのみならず各国に進出していける」と述べられた。

所変われば、気候も風土も違うため、慣れ親しんだ味覚が異なるのは当然のこと。
お酒は嗜好品。
初めて飲んだお酒の味は「初恋の味」に例えられ、なかなか忘れることが出来ない。
ただ、その嗜好性も往々にして変わることもある。
そのときに禁断?の出会いがあったとしたら‥。
昔ながらの辛いのどごしから、甘いのどごしまで、幅広いラインナップの芋焼酎の世界。
受け入れられる下地は充分にあると思う。
そして、そこに、芋マリ(芋焼酎としょけとのマリアージュ)に適したしょけがあれば、申し分ない。
「初恋の味」にはかなわないまでも、忘れられないのどごしになればしめたもの。
この出会いこそが、次の”ご指名”につながる訳だが、やはりネックとなるのは、以前に比べて「外飲み」より増えているという「家飲み」への対応。
その理由は先述した「地酎地食」。
この芋マリに適したしょけをどうするか?
かごっまの郷土料理を調達できればいいのだが、なかなか難しい‥。
他に芋マリに適したしょけとしては、同じ濃さ(味付け)にする、同じ材料を使うなどの料理がいいと言われるが‥。

「一夜の恋」を幻で終わらせないためには、この芋マリしょけへの創意工夫が求められる。

いずれにしても、芋焼酎だけを売るのか、芋マリを含めた焼酎文化を売るのかで、そのアピール方法は違ってくる。
「なんとか本家本元の名目を取り戻したい」と酒造組合の関係者が述べられていたが、確かな販売戦略で更なる奮起を期待したい。
芋焼酎=ヘルシーというイメージにあぐらをかくことなく‥。


熟成しょけ(肴)

出荷“量”をきっかけに、とりとめのないたっぷりの量の前置きになってしまったが、今宵は量ではなく、質について、グラスを傾けながら一考酎としてみたい。


しばし、酔い覚まし酎!
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