FC2ブログ

発酵会席 de 酎 「ブレンド酎」

発酵会席&ブレンド酎

「発酵食品はちょっと‥」
と眉間にしわを寄せて言われることがある。
理由はなんだろう? 匂いだろうか?
確かに独特の匂いを発する発酵食品も多い。
くさや、鮒寿司などのなれずし、納豆などは、アミンや硫化物、アンモニアなどの強い香り、刺激臭を伴う。

一方で、味噌や醤油、鰹節などは食欲を増進させてくれる風味の発酵食品。
その匂いが交感神経を静めて気分を和らげてくれるため。

五感の中で嗅覚は好き嫌いの感情との結びつきがもっとも強い感覚。
そして食べ物の匂いの嗜好は食習慣や経験で培われるといわれる。
とすれば、慣れ親しみの違いがあるのかもしれない。

ところで薩摩焼酎(芋焼酎)も発酵食品のひとつ。
その独特の風味ゆえに
「匂いがどうも‥」
と、敬遠する向きも少なくない。
そのためにロックや水割り、あるいは割り物などが好まれるようだ。
香りを抑えられるし、そもそも飲み方に決まりはない。
自分なりの飲み方ができる便利なお酒。
それぞれに愉しめれば、それに越したことはない。

ただ、この独特の風味に慣れ親しんでしまうと、なかなか抜け出せないと、県外の方から聞くことも多い。
お湯割りは、その風味をより深く味わえる真骨頂の飲み方。
ハマってしまうと「薩摩焼酎の奥座敷へゆくさおさいじゃったもんせ(ようこそいらっしゃいませ)」の世界と相成る。

熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり
熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり

そこで今宵は抜け出せなくなった発酵食品つながりのダイヤメ。

まずは、熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり。
醤油糀をベースに漬け込んだ燻製ムネ肉を、半日、天火干しした白菜と焼き海苔、アクセントにからし味噌を加えて巻いたもの。
もっちりとして柔らかいムネ肉と白菜のしゃきっとした食感、醤油と海苔の風味がマッチした逸品。
煮こごりは、醤油と甘酒で味付けしたきんかん(鶏の体内で成長途中の卵)を、粉寒天を煮溶かし粗熱が取れてから醤油と甘酒を加えた鶏ガラスープで冷やし固めて熟成させたもの。
卵好きにはたまらない甘辛いしょちゅんしょけ(焼酎のおつまみ)。

きびなご塩辛
きびなご塩辛

きびなごの塩辛は生のきびなごを塩漬けにして発酵させたもの。
ポイントは子持ちのきびなごを使用すること。内臓が小さいためうまくできる。
これを25%程度の自然塩で熟成させること10ヶ月あまり。
レモンオリーブオイルを垂らしたが、さすがに塩辛さは相当なもの。
チョイかじり、猪口(ちょく)でグビグビのペースを余儀なくされた。
オリーブオイルに漬け込んでみるのも一考だし、アンチョビのように調味料としても重宝しそうだ。
ただ、きびなごの本場・甑島では9年物を提供してくれる店もあるそうだ。
是非とも食してみたい。
しばらくは放置プレーか。来たる日まで忘れることにしよう。

紅芯大根&甘酒
紅芯大根と自家製甘酒粒

塩っ辛さとは対照的なしょけが、紅芯大根の甘酒添え。
5分づきの有機米と少量の黒米、米麹で作った自家製甘酒の粒の部分を水キムチ汁に漬け込んだ紅芯大根に載せて頂く。
醤油をチョイ垂らしたら、これがまたなんちゅわならん味わいに。

ほたて貝柱の酒粕甘酒漬け
ほたて貝柱の酒粕甘酒漬け

適量の酒粕と甘酒におろしわさびを少量加えて練り込み、刻んだ生食用のほたて貝柱を混ぜて熟成させたもの。
ねっとりとした食感と自然な甘さの余韻が愉しめる逸品。

白菜糀漬け
白菜糀漬け

箸休めは白菜の麹漬け。
3%食塩水で一晩荒漬けした白菜を水洗いした後、適量の醤油糀、昆布、唐辛子、黒酒(本みりん)、黒糖で漬け込み発酵させたもの。
昆布のグルタミン酸は醤油糀の酵素の働きでギャバができる。
唐辛子のカプサイシンは酸化防止になる。
黒酒は味がまろやかになると同時に白菜の乳酸菌がアルコールに作用して、香りがなんともいえない乳酸エチルエステルができる。
黒糖は乳酸菌のえさになる。
低温で漬け込むことにより、低温乳酸菌と酵母の働きでより旨みが増してくる。

箸休めのつもりが、どうにも止まらない禁断のしょけ。

凍り豆腐チーズ
凍り豆腐チーズ

最後は、豆腐チーズ。
これまでちょくちょく作り置きしてきた保存食だが、今回は凍り豆腐に醤油糀をまぶして作ってみた。
なめらかな口当たりとは違い、ちょっとザラついた食感。
もっとも、熟成5日のものなので、どう変わっていくのか、楽しみにしたいしょけ。
酵素が生み出したアミノ酸の旨みと甘味、そしてしょっけが愉しめる逸品に変わりはない。

お友は、ブレンド酎。
今宵は、田村合名の「さつま乃薫」をベースにしたもの。
それぞれの滋味加減をさらに引き立ててくれるのどごしになっている。
ホッとする味わいに飲み過ぎ酎意報発令!

参っ酎!
スポンサーサイト



あいがともさげもす。また一献!

とりあえず

プロフィール

酎ワル親父

Author:酎ワル親父
ダイヤメ料理研究家

月別アーカイブ
カテゴリ
焼酎&おつまみ最新記事
薩摩焼酎紀行
検索フォーム
リンク酎
オススメ調味料