FC2ブログ

熟成しょけ de 酎 「熟成古酒」

熟成古酒&熟成しょけ(肴)


残念なニュースがあった。
鹿児島が宮崎に抜かれたという。
本格焼酎の出荷量のことだ。
平成17年6月の統計で麦焼酎の牙城である大分を抜いてから10年間、維持してきたトップの座を明け渡すことになった。
出荷量が減った原因について、ウイスキーなどの消費の伸びと、宮崎県のシェア拡大によるものと県酒造組合は分析している。

宮崎県、中でも都城市にある霧島酒造の飛躍的な伸びは目覚ましい。
数年前から「九州の味とともに」と銘打ち、各地の郷土料理を取り上げたキャンペーンCMを展開している。

初めの頃は「えげつない」と正直思ったものだ。
その理由は「地飲地消」あるいは「地酎地食」にある。
焼酎(地酒)文化は、その地の郷土料理とともに親しみ育まれてきた歴史がそれぞれあるからだ。

旅先で、その地の人情に触れ、その地の料理に舌鼓を打ちながら、地酒を頂き、至福の時を感じたことは誰しも少なからずあるだろう。
喜び勇んで銘酒を土産に買って帰ったとしても、のどごしの違いを感じるときがあるのは、この地飲地消による味わいの差が多分にあるのではないか。
それなのに‥である。


一方で先を越された感も否めない。
食中酒である焼酎にはしょけ(肴)の存在は欠かせないもの。
十人十色の好みの飲み方で楽しめる一方で、しょけの味わいを引き立ててくれる懐の深いのどごしは、まこち便利なお酒。
その特性をアピールするために、狭い地域にとらわれることなく、垣根を越えて他所の旨んまかしょけを引き合いに出したCM戦略はお見事。
そして「霧島=鹿児島」というイメージが後押ししたことも功を奏した結果、飛躍的な伸びにつながったのではないか、と推察する。
若者の酒ばなれなど酒類全体の消費量が落ち込む中、県外のみならず、国外にも需要を掘り起こし、販路拡大を求めようとする時代である。
地酎地食を大事にする一方で、それだけでは厳しい局面にあるという危機感が背景にある。


実は、筆者も芋焼酎の食中酒としての懐の深さ加減、実力の程を知りたくて、また少しでもアピール出来ればと、宮城の石巻~気仙沼をチャリ旅したことがある。

持ち込ませた頂いた焼酎は酒場の店主さんや、隣席のお客さんとの触れあいの潤滑油代わりになったことは言うまでもなく、快く受け入れて頂いた。丸出しのかごっま弁とともに。
新鮮な魚介類を付ける醤油のしょっぱさ加減に慣れない部分もあったが、のどごしの違う3種類の銘柄を準備していたおかげで、しょけに合わせて飲み分けることが出来、結果オーライのよかダイヤメの日々となった。
はるばる担いできた甲斐があったというもの。

そして、この出会いをきっかけに、その後の芋焼酎のリクエストにつながって欲しい思いはあったものの、どこかに心もとない思いはあった。
それは、やはり味覚の違いに起因するものではないだろうか。


話はそれるが、秋田にオープンしたタ○○食堂が苦戦していると聞く。
薄味の料理が、塩分摂取量が多く、濃い味を好む秋田県民の嗜好と合わないことが要因の一つらしい。
「薄味=ヘルシー」という先行したイメージ戦略だけでは通用しなかった恰好。

ところで「妙味必淡」という言葉がある。
「濃処の味わいは常に短く、淡中の趣は独り真なり」
つまり、淡い味わいこそ忘れられない本物の味であるという意味。
素材の味を最大限に活かしたものが淡い味であり、「薄味」とは似て非なるもの。
理想とする言葉だ。

また、数年前に発酵仮面こと農学博士の小泉武夫さんの講演を聴く機会があった。その中で、
「焼酎は世界で一つだけ水でもお湯でも割って飲んでくださいという酒だ。どうぞご自由に!という飲み方をアメリカ人は好む」。
「香りがあって分かりやすい酒である。そして日本の食文化の土台である麹で造っていて健康性があることから焼酎が受ける要素はある」としたうえで、
「アングロサクソン人はバニラ、蜂蜜のように甘い匂いが好みだ。遺伝子がそうなっている。麹菌あるいは酵母の使い方次第で好まれる匂いを造れば、アメリカのみならず各国に進出していける」と述べられた。

所変われば、気候も風土も違うため、慣れ親しんだ味覚が異なるのは当然のこと。
お酒は嗜好品。
初めて飲んだお酒の味は「初恋の味」に例えられ、なかなか忘れることが出来ない。
ただ、その嗜好性も往々にして変わることもある。
そのときに禁断?の出会いがあったとしたら‥。
昔ながらの辛いのどごしから、甘いのどごしまで、幅広いラインナップの芋焼酎の世界。
受け入れられる下地は充分にあると思う。
そして、そこに、芋マリ(芋焼酎としょけとのマリアージュ)に適したしょけがあれば、申し分ない。
「初恋の味」にはかなわないまでも、忘れられないのどごしになればしめたもの。
この出会いこそが、次の”ご指名”につながる訳だが、やはりネックとなるのは、以前に比べて「外飲み」より増えているという「家飲み」への対応。
その理由は先述した「地酎地食」。
この芋マリに適したしょけをどうするか?
かごっまの郷土料理を調達できればいいのだが、なかなか難しい‥。
他に芋マリに適したしょけとしては、同じ濃さ(味付け)にする、同じ材料を使うなどの料理がいいと言われるが‥。

「一夜の恋」を幻で終わらせないためには、この芋マリしょけへの創意工夫が求められる。

いずれにしても、芋焼酎だけを売るのか、芋マリを含めた焼酎文化を売るのかで、そのアピール方法は違ってくる。
「なんとか本家本元の名目を取り戻したい」と酒造組合の関係者が述べられていたが、確かな販売戦略で更なる奮起を期待したい。
芋焼酎=ヘルシーというイメージにあぐらをかくことなく‥。


熟成しょけ(肴)

出荷“量”をきっかけに、とりとめのないたっぷりの量の前置きになってしまったが、今宵は量ではなく、質について、グラスを傾けながら一考酎としてみたい。


しばし、酔い覚まし酎!
スポンサーサイト



発酵会席 de 酎 「ブレンド酎」

発酵会席&ブレンド酎

「発酵食品はちょっと‥」
と眉間にしわを寄せて言われることがある。
理由はなんだろう? 匂いだろうか?
確かに独特の匂いを発する発酵食品も多い。
くさや、鮒寿司などのなれずし、納豆などは、アミンや硫化物、アンモニアなどの強い香り、刺激臭を伴う。

一方で、味噌や醤油、鰹節などは食欲を増進させてくれる風味の発酵食品。
その匂いが交感神経を静めて気分を和らげてくれるため。

五感の中で嗅覚は好き嫌いの感情との結びつきがもっとも強い感覚。
そして食べ物の匂いの嗜好は食習慣や経験で培われるといわれる。
とすれば、慣れ親しみの違いがあるのかもしれない。

ところで薩摩焼酎(芋焼酎)も発酵食品のひとつ。
その独特の風味ゆえに
「匂いがどうも‥」
と、敬遠する向きも少なくない。
そのためにロックや水割り、あるいは割り物などが好まれるようだ。
香りを抑えられるし、そもそも飲み方に決まりはない。
自分なりの飲み方ができる便利なお酒。
それぞれに愉しめれば、それに越したことはない。

ただ、この独特の風味に慣れ親しんでしまうと、なかなか抜け出せないと、県外の方から聞くことも多い。
お湯割りは、その風味をより深く味わえる真骨頂の飲み方。
ハマってしまうと「薩摩焼酎の奥座敷へゆくさおさいじゃったもんせ(ようこそいらっしゃいませ)」の世界と相成る。

熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり
熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり

そこで今宵は抜け出せなくなった発酵食品つながりのダイヤメ。

まずは、熟成ムネ肉の白菜海苔巻きときんかんの煮こごり。
醤油糀をベースに漬け込んだ燻製ムネ肉を、半日、天火干しした白菜と焼き海苔、アクセントにからし味噌を加えて巻いたもの。
もっちりとして柔らかいムネ肉と白菜のしゃきっとした食感、醤油と海苔の風味がマッチした逸品。
煮こごりは、醤油と甘酒で味付けしたきんかん(鶏の体内で成長途中の卵)を、粉寒天を煮溶かし粗熱が取れてから醤油と甘酒を加えた鶏ガラスープで冷やし固めて熟成させたもの。
卵好きにはたまらない甘辛いしょちゅんしょけ(焼酎のおつまみ)。

きびなご塩辛
きびなご塩辛

きびなごの塩辛は生のきびなごを塩漬けにして発酵させたもの。
ポイントは子持ちのきびなごを使用すること。内臓が小さいためうまくできる。
これを25%程度の自然塩で熟成させること10ヶ月あまり。
レモンオリーブオイルを垂らしたが、さすがに塩辛さは相当なもの。
チョイかじり、猪口(ちょく)でグビグビのペースを余儀なくされた。
オリーブオイルに漬け込んでみるのも一考だし、アンチョビのように調味料としても重宝しそうだ。
ただ、きびなごの本場・甑島では9年物を提供してくれる店もあるそうだ。
是非とも食してみたい。
しばらくは放置プレーか。来たる日まで忘れることにしよう。

紅芯大根&甘酒
紅芯大根と自家製甘酒粒

塩っ辛さとは対照的なしょけが、紅芯大根の甘酒添え。
5分づきの有機米と少量の黒米、米麹で作った自家製甘酒の粒の部分を水キムチ汁に漬け込んだ紅芯大根に載せて頂く。
醤油をチョイ垂らしたら、これがまたなんちゅわならん味わいに。

ほたて貝柱の酒粕甘酒漬け
ほたて貝柱の酒粕甘酒漬け

適量の酒粕と甘酒におろしわさびを少量加えて練り込み、刻んだ生食用のほたて貝柱を混ぜて熟成させたもの。
ねっとりとした食感と自然な甘さの余韻が愉しめる逸品。

白菜糀漬け
白菜糀漬け

箸休めは白菜の麹漬け。
3%食塩水で一晩荒漬けした白菜を水洗いした後、適量の醤油糀、昆布、唐辛子、黒酒(本みりん)、黒糖で漬け込み発酵させたもの。
昆布のグルタミン酸は醤油糀の酵素の働きでギャバができる。
唐辛子のカプサイシンは酸化防止になる。
黒酒は味がまろやかになると同時に白菜の乳酸菌がアルコールに作用して、香りがなんともいえない乳酸エチルエステルができる。
黒糖は乳酸菌のえさになる。
低温で漬け込むことにより、低温乳酸菌と酵母の働きでより旨みが増してくる。

箸休めのつもりが、どうにも止まらない禁断のしょけ。

凍り豆腐チーズ
凍り豆腐チーズ

最後は、豆腐チーズ。
これまでちょくちょく作り置きしてきた保存食だが、今回は凍り豆腐に醤油糀をまぶして作ってみた。
なめらかな口当たりとは違い、ちょっとザラついた食感。
もっとも、熟成5日のものなので、どう変わっていくのか、楽しみにしたいしょけ。
酵素が生み出したアミノ酸の旨みと甘味、そしてしょっけが愉しめる逸品に変わりはない。

お友は、ブレンド酎。
今宵は、田村合名の「さつま乃薫」をベースにしたもの。
それぞれの滋味加減をさらに引き立ててくれるのどごしになっている。
ホッとする味わいに飲み過ぎ酎意報発令!

参っ酎!

醤油糀漬けゴマサバのカレー風味竜田焼き&納豆大根おろしサラダ de 酎 ブレンド酎

ブレンド酎&醤油糀漬けサバ焼き&納豆大根おろしサラダ

平成26酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評会表彰式と祝賀会がこのほど行われ、出席させて頂いた。
総裁賞代表受賞は大口酒造の銘柄。

祝賀会は、これまでの”酒向”を変えて妙齢の女性サキソフォン奏者によるステージ演奏と同時に歓談の始まり。
もちろん、乾杯は条例に従って焼酎で!

スタンダードナンバーの心地いいサウンドをバックに、グラスを傾けるピッチも上がるというもの。
ところで、そのグラスの中身は? というと実はブレンド酒。
何年か前までは、複数の一升瓶がずらっと並んだ特設カウンターでお好みの銘柄をチョイスできたものだが‥。

平成26酒造年度鹿児島県本格焼酎鑑評祝賀会ステージ演奏

各蔵元に配慮したうえでの、ブレンドなのだろう。
そして、そのブレンド銘柄はシークレット酎。
一体、どの銘柄を何種類使っているのだろう。

まっ、下種(げす)のかんぐりは、ヤメ(止め)として、その乙な味わいに、よかダイヤメとなった次第。

ところで芋焼酎造りの要となる麹は黄麹、黒麹、白麹に分けられる。
それぞれに味と香りの違いがあり、食中酒として、幅広く十分に愉しめる。

一方で、ブレンド酒も結構ある。
製造工程で、追い麹あるいは添え麹として麹をブレンドするタイプと、それぞれの麹仕込みで出来上がった原酒をブレンドするタイプ。
前者は杜氏さんの、後者はブレンダーさんの力量が発揮される。

いずれにしても、異なった酒質、趣が愉しめる一杯だ。

自宅でも、簡単に出来るオリジナルブレンド酎。
ただ、なんでもかんでもブレンドすればいいというものではない。
それぞれの個性を打ち消し合ってしまい、なんともまずい酎になってしまう場合もある。
そして、なによりも大事なことは、料理との相性を念頭に置くことだろう。
食中酒としての醍醐味を愉しむために。

そこでブレンダー歴7年の若輩が、今回ブレンドした銘柄は、白金酒造の「白金乃露」と神酒造の「千鶴 焔(ほむら)」、それに松崎酒造の「大黒」。
白麹仕込みでやや辛口の飲み飽きしない、すっきりとした白金乃露をベースに、黒麹仕込みで焼芋を使った芳醇な甘さが感じられながらもコクとキレのある千鶴焔、そして大黒の果実様の風味がチョイ足しされたブレンド加減。

納豆大根おろしサラダ

今宵のアテは、醤油糀と黒酒(本みりん)で十日間熟成させたゴマサバのカレー風味竜田焼き(揚げではない)。
昆布茶とカレー粉、本葛粉を適量まぶして焼いたもの。

そして納豆大根おろしサラダ。
大根おろしに納豆を混ぜ(糸を引かず、食べやすくする意味合いも)野菜サラダを周りに盛り、温泉たまごをトッピング。
手軽さと消化を考えて作り始めたシンプルな「納豆大根おろし」が食べるうちに、いつのまにか具だくさんになってしまったもの。
今回の野菜は水キムチの大根と白菜、小松菜、菜の花、春菊、ニンジン、切り干し大根、大根葉の8種類。
そこに昆布とカツオ出汁で少量の粉寒天を煮溶かし、粗熱が取れてから醤油糀を加えたジュレ風ドレッシングを掛ける。
仕上げにカツオ削り節と刻み海苔をパラパラっと。
味に変化をつけるために後からごま油をチョイ垂らし。
こちらが、メインディッシュかもしれない。

妙味必淡!
有機素材のしっかりとした味わいを損ねることなく、甘さを引き出してくれるブレンド酎ののどごし。

参っ酎!


熱量タンパク質 脂質 炭水化物食塩相当量食物繊維
サラダ268kcal20.2g10.6g25.4g0.99g12.2g

紅白ツートーン黒豚ギョーザ de 酎

紅白ツートーン黒豚ギョーザ

ツートーンカラーの皮で作った紅白黒豚ギョーザ。

紅白ツートーン黒豚ギョーザ

1個で2度旨い味わい。

紅白ツートーン黒豚ギョーザ&ミラコビアンコ

お友は、吹上焼酎の「小松帯刀」に加えて、東酒造の「Miraco Bianco(ミラコビアンコ)」をチョイス。
柑橘系の爽やかな香りとすっきりとしたキレ味さえるのどごしがイタリアンテイストの紅ギョーザにマッチ。

紅白はおめでたいハレの日に欠かせない縁起のいい色合い。
正月、おせちの合間に紅白ギョーザはうってつけのショケ(つまみ)になりそう。

和伊折衷紅白黒豚ギョーザ
和伊折衷紅白黒豚ギョーザ

紅白黒豚ギョーザ de 酎 「小松帯刀」

紅白黒豚ギョーザ&小松帯刀

熱がいっこうに治まらない。
インフルエンザによるものではなく、ギョーザによるハマリ熱、かと。

タネの改良は取りあえず、さておき、
皮作りにおいて、出来栄えの色合いもだが、体にいい食材を練り込めないものか‥。

試酎錯誤の末にたどり着いたのは、紅白の黒豚ギョーザ。
赤い色素には赤パプリカやピーマン、赤唐辛子などに含まれるカプサンチン、鮭やイクラ、エビやカニなどに含まれるアスタキサンチンの他に、トマトに含まれるリコピンがある。
これらは抗酸化作用があり、加熱しても損失することがないうえに、油で調理すると吸収率が高まるという性質を持っている優れもの。
そこで、トマトを皮に練り込み、エビ粉末をタネに入れることに。

紅白黒豚ギョーザ

冷凍していたトマトをすり下ろし、水分を飛ばして練り込む。
タネには別のある食材を入れて、包み込んでみた。
グラデュエーション皮の方には、黒豚ももミンチ、味噌、甘酒、黒酒等で味付けしたタネにエビ粉末を隠し味でチョイ足しして、包み込む。

小松帯刀

お友は吹上焼酎の黒麹仕込み「小松帯刀(たてわき)」。
甕壺でじっくりと低温発酵させた味わいは、実に奥深いもの。
上質な甘さとキレのあるのどごしはゆったりと味わえる銘柄。

「ボーノ!」
思わず声に出すほどの美味さ加減。
紅色皮のイタリアンテイスト風の味わいとその後旨味を決して邪魔することのないお湯割りののどごし。
そしてグラデュエーション皮のほんのり効いたエビ風味にもマッチ。

ワインとの相性もバッチリ合いそうな紅白黒豚ギョーザ。
なんちゅわならんダイヤメに。
ウ参っ酎!

活ホタテの貝殻焼き de 酎 「大和桜」

ホタテ&大和桜

北海道産の活ホタテ。
毎年、師走の潮風とともに友人から送られてくる。

早速、ダイヤメの肴に。

ホタテ貝殻焼き

まずは、ワイルドに活ホタテの貝殻焼き。
黒酒と焼酎を入れて煮込み、麦味噌と甘酒を合わせた甘味噌を掛けて出来上がり。

ホタテ照り焼き

次は、ホタテの照り焼き。
ウロを取ったひもを加えて、黒酒と黒糖、醤油で味付けし、仕上げに玄米水飴を垂らしたもの。

ホタテ刺身

そして、刺身の三品。
粕漬けも仕込んだが、味がなじむまで熟成することに。

お友は大和桜酒造の「大和桜」。
紫外線による品質の劣化を防ぐために、茶色や緑、青など色つきの瓶が主流の中、透明な瓶は珍しい存在。

大和桜

白麹仕込みの芋焼酎の醍醐味が十分に味わえる銘柄。
すっきりとしたのどごしは飲み飽きしない。

味噌の風味がほんのり効いた、野趣たっぷりのホタテ丸ごとの味。
照り焼きの甘辛くてプリプリ弾力の貝柱とひも。
藻塩をパラパラッと振りかけただけの滋味深い刺身。

これらをやさしく受け止めて包み込む、大和桜の懐の深さ加減
どこか落ち着く味わいにホッとするダイヤメ。

低カロリー高タンパクでタウリンたっぷりのホタテに舌鼓を打ちながら‥。
飲み過ぎに酎意しながらのダイヤメに。
よか晩じゃっどなぁ!

秋の三色熟成黒豚ギョーザ de 酎 「五代目和助」

五代目和助&秋の三色羽根付き熟成黒豚ギョーザ

有機野菜店に待望の野菜が入荷していた。
今秋、初もののキャベツだ。
葉がしっかりと巻かれていて、ズッシリと重たいものを選んで購入した。

真っ先に作りたいショケ(つまみ)は既に決まっていた。
三色ギョーザだ。
問題は、皮作りの色づけ材料を何にするかだ。
春の三色ギョーザで美味かった、カレー粉を練り込んだ黄色い皮は外せないとして、あと二色。
さて‥。

秋の三色羽根付き熟成黒豚ギョーザ

ストックしておいた天日干し乾燥大根葉の粉末を使えば、緑っぽく仕上がりそう。
残り一色は紅葉になぞらえれば、赤ということになるが‥。

そこで、ぬか床に漬け込んでいた柔らかいニンジンを使ってみることにした。

作り方は春の三色ギョーザと同様。
脂身の少ない黒豚もも肉ミンチを麦味噌、自家製甘酒、黒酒(本みりん)、醤油で味付けし、隠し味で昆布茶を少々とエビ粉末、さらにジューシーさをプラスするために溶いた粉寒天を適量加え、キャベツと混ぜ合わせタネを作る。
そして丸二日冷蔵庫で熟成させる。
味噌と甘酒、黒酒の持つ酵素のトリプル作用でミンチのタンパク質を分解して、より旨みを引き出すため。

その後、強力粉と全粒粉を混ぜ、カレー粉、大根葉、ニンジンをそれぞれ練り込んで作った皮で包めば、秋の三色熟成黒豚ギョーザの仕込み完了。
大根葉の粉末を加えた水溶き粉で焼き上げて、羽根付き三色熟成黒豚ギョーザの出来上がり。

秋の三色羽根付き熟成黒豚ギョーザアップ

ニンニクやラー油といったイメージの、いわゆるビールに合いそうなギョーザではない。
いも焼酎とのマリアージュを考えた、マイルドな甘辛さのショケ(つまみ)だ。

スパイシーな味わいのショケは、いも焼酎のせっかくの余韻を打ち消してしまいがちだが、このカレー粉皮ギョーザは、マイルドな甘さを引き立てるアクセントとなっていて、いっそう酎欲をかき立てる逸品。
大根葉皮ギョーザは、その”青さ”加減が、キリッとした爽やかな風味をプラスしてくれている。
いまいちだったのが、ニンジン皮ギョーザ。
包むときに涎が出そうになった、ぬかの香ばしさが感じられずじまい‥。

いずれにしても、ショケの定番であるさつまあげのように、おやつとしてもバクバクとイケそうな美味さ加減。

五代目和助黒ラベル

お友は白金酒造の「五代目和助 粋手づくり」。
一次、二次とも甕壺を使い、木樽蒸留器で蒸留した手造り焼酎。
鳴門金時芋を使い、白麹で仕込んだ限定銘柄。
清廉な香りが立ち、とろけるような甘さが口いっぱいに広がる。
キレを感じながらも、柔らかいのどごしは、芋の品種の違いなのか、木樽蒸留の成せる味わいなのか‥。

三色ギョーザとの相性の良さは言うまでもなく、なんちゅわならんダイヤメに。
参っ酎!

パプリカ水キムチ

つけ合わせは、パプリカ、小松菜、ニンジンの水キムチ。
適度な酸味と食感が心地いい。



ゴーヤリングの「メレンゲ味噌焼き」「カレー焼き」 de 酎 「ぶっぽうそう」

ゴーヤリング焼き&ぶっぽうそう

「何を食べるか」ではなく「何を食べられるか」

旬の自然な素材に慣れ親しんでいると、季節の変わり目はそんな思いが特に強い。

さて、どんな野菜が並べられているのかなと、行きつけの有機野菜と無添加食品の店「地球畑」へ漕ぎ寄った。
さつまいもや里芋など秋の味覚がずらっと並んでいる。
おっと、スレンダーな大根がある。コイツは初ものだ。

一方で、夏野菜のオクラもまだまだ一角を占めている。
と、にがごい(ゴーヤ)を発見。かなりの大物ぶりだ。
まるで過ぎ去る夏の思い出をぎゅっと凝縮させたかのような置き土産的存在感。
間髪入れずにカゴに移動させたのは言うまでもなかった。

そこで、今宵は名残惜しい夏のダイヤメを奉(まつ)るために、にがごいのショケ(つまみ)で一献。

にがごいは塩もみしておく。
そしてメレンゲ味噌を作る。
卵白1個に、黒糖大1と麦味噌15gを加え、しっかりと泡立て、アボカド油と黒酢を少々混ぜる。
クッキングシートにオリーブオイルを薄く塗り、メレンゲ味噌を盛り、輪切りにしてワタを取ったにがごいを載っける。
そして中心にメレンゲ味噌をさらに盛る。

もうひとつは、メレンゲ味噌の上に三段重ねにしたにがごいを載せ、カレー(※)を詰め、モッツァレラチーズを載せる。
これをオーブンで軽く焼いて仕上げに卵黄液を回しかけて、ゴーヤリングのメレンゲ味噌焼きと野菜カレー焼きの出来上がり。
味噌焼きにはトッピングとして大根葉、桜エビ、煎りオカラのパウダーを振りかける。

ゴーヤリングカレー焼き

お友は国分酒造の「ぶっぽうそう」。
(株)ナガミネさんのPB銘柄。
地元の米とさつまいもを使い、白麹で仕込んだこだわりの焼酎。
霧島連山に棲息するという美しい鳥がぶっぽうそう。
ただ、その姿を目にした者はいないという幻の鳥。らしい。

お湯割りで頂く。
香りは控えめながら、清涼感を感じさせる。
柔らかく、なめらかな口当たりが心地いい。
澄んだ味わいながら、しっかりとキレを感じさせるのどごし。

ゴーヤリングメレンゲ焼き

ゴーヤリング味噌焼きの味わいは、甘さと味噌の風味がたまらない。
トロふわっとした食感のメレンゲ味噌が一気に広がった後、舌の上にまとわり、十二分の余韻を与えてくれる。
そしてトッピングの味わいが、アクセントとなって、それぞれにコクを増してくれる。

カレー焼きの方も、言わずもがなの深い味わい。
カレーの風味にチーズのコクがさらなる深みを与え、卵黄のマイルド感と相まって、三位一体の味わい。
もといゴーヤの程よい苦味をベースにした四位一体のなんちゅわならん味わい。

やさしい辛さと甘さ、そして苦味が奏でるハーモニーを堪能しながら、まったりとゆるゆると‥。

ウ、参っ酎!


熱量タンパク質 脂質 炭水化物食塩相当量食物繊維
一皿分232kcal10.1g8.9g28.3g3.1g4.7g


(※)創健社の動物性原料不使用「植物素材の本格カレー」で作った冷凍保存もの。
具材もニンジン、タマネギ、ゴーヤを炒めたヘルシーな野菜カレー。

凍り豆腐カツの卵とじ de 酎 「古の千鶴」

凍り豆腐カツ卵とじ

凍り豆腐の甘酢あんかけオムレツをつまみながら、妄想していた。
卵とじのカツでもいけるのではないかと‥。
そこで早速作ってみたのが、スピンオフしょけ(おつまみ)の「凍り豆腐カツの卵とじ」。

凍り豆腐は下味として、カツオだしに浸け、しょうゆ麹を染みこませておく。
そして手で適当な大きさにちぎり、強力粉、溶きたまご、煎りパン粉をまぶしてオーブンで焼く。
煎りパン粉はオリーブ油を少量熱したフライパンでパン粉をこんがりと焼き色がつくまで炒めたもの。
あとは凍り豆腐甘酢あんかけ同様に炒め、溶きたまごを回しかけて出来上がり。

古の千鶴&凍り豆腐カツ卵とじ

なんちゅあならん美味さに、連日の再登板。
今宵は、凍り豆腐はちぎらず、そのまま焼いた後、カット。
具材は、なす、ミガシキ、かぼちゃ、にんじん、オクラ、冷凍しめじ。
冷蔵庫内の有り合わせ野菜を使った。
仕上げにかつお節をトッピング。

凍り豆腐カツ卵とじ

お友は神酒造の「古(いにしえ)の千鶴」。
黒麹を用い、甕壺で仕込んだこだわりの芋焼酎銘柄。

お湯割りでひとくち。
香りは主張しすぎない感じ。
キレを感じさせる辛みは抑えられていて、ピュアで程よい甘さが後を引くのどごし。
かつお節のイノシン酸の旨みとしょうゆ麹のコクを含ませた凍り豆腐を包み込む卵黄のマイルド感は絶妙。
打ち消し合わない組み合わせに箸もグラスも休まることはないダイヤメに。
パン粉の食感も程よい”肉感”を醸し出してくれる味わい。

凍り豆腐カツ卵とじアップ

今宵もよかダイヤメ。
ウ参っ酎!


熱量タンパク質 脂質 炭水化物食塩相当量食物繊維
一皿分537kcal28.3g18.7g63.6g3.2g6.5g






凍り豆腐の甘酢あんかけオムレツ de 酎 「常世」

芋焼酎「常世」&凍り豆腐甘酢あんかけ

高タンパク低カロリーでヘルシーな豆腐。
ゴーヤチャンプルーなどのショケ(おつまみ)として、たびたび登場する食材のひとつ。
ところが、アミノ酸スコアは意外に低い。
必須アミノ酸メチオニンが少ないからだ。

これを補うためにはメチオニンを豊富に含む動物性タンパク質との食べ合わせが必要になる。
そのひとつがかつお節。
「冷や奴にカツオ節」は理にかなった食べ合わせで、飲んごろさあ(飲ん兵衛)にとっては、肝機能強化も期待できるとあって、わずかでも気の休まるショケの一品になるというもの。
このメチオニン、他には凍り豆腐(高野豆腐)や卵などにも含まれる。

凍り豆腐甘酢あんかけ

そこで今宵は凍り豆腐とカツオ節、卵を使ってのショケ作り。
もっとも、凍り豆腐に関しては凍結と乾燥を繰り返して作る本物と違って、冷凍保存していただけの自家製なので、食感の変化だけでも愉しめたらという位置づけ。

水切りをして適当な大きさに切り、素焼き後冷凍保存していた豆腐を自然解凍させる。
ドリップは取っておく。
カツオだしにしばらく漬けた後、片栗粉をまぶし、オリーブ油を薄く敷いたフライパンでこんがりと焼く。
ミガシキ、なす、しめじ、パプリカを炒めた後、カツオだしとドリップを加え、黒酢と黒糖を使った甘酢あんで仕上げる。
皿に盛った後でとろとろオムレツを乗っけて出来上がり。

凍り豆腐甘酢あんかけ&オムレツ


お友は薩摩酒造明治蔵の甘露仕込み「常世」。
24節気の「寒露(10月8日)」から「霜降(10月23日)」までに収獲したさつま芋を使い、白麹で仕込んだ焼酎。
寒気にさらすと甘みが増すと言われることから、一晩畑に放置したさつま芋で仕込んだこだわりの銘柄。

芋焼酎「常世」&凍り豆腐甘酢あんかけ&オムレツ

6年間、”瓶熟”させていた。
上品な甘い芋の芳醇な香り。
まるでミルクキャラメルのような甘さが口いっぱいに広がる。
甘酢あんとの絡みも絶妙な含み加減。
そして愉しみにしていた凍り豆腐の食感は、ナゲットに近いもので期待以上の仕上がり。
厚めにすり込んだ片栗粉のとろみが脂身のよう。
箸休めも不要のダイヤメに。

う参っ酎!


熱量タンパク質 脂質 炭水化物食塩相当量食物繊維
一皿分476kcal22.8g19.1g51.9g2.3g4.7g



あいがともさげもす。また一献!

とりあえず

プロフィール

酎ワル親父

Author:酎ワル親父
ダイヤメ料理研究家

月別アーカイブ
カテゴリ
焼酎&おつまみ最新記事
薩摩焼酎紀行
検索フォーム
リンク酎
オススメ調味料